手抜き投資改めご都合主義の期待売買

結果だけに一喜一憂するご都合主義の期待売買

コール売り戦略は投資の聖杯か

プロテクティブコール+損切りで検索したらこのブログの記事が上位にきていた。。。

検索結果でコール売り戦略なるものを投資助言会社というのだろうか、推奨されていた記事があったので少し検証してみた。

オプション初心者だと必ずとびつく手法だが、証拠金が結構かかってくるのがネック。

プット売りに比べてリスクが少ないと思うものの資金効率が悪くなるので意外に人気がなさそうである。

が、この手法を紹介したオプション初心者向けの本がかなり売れているようだ。買って読んでみようと思ったが、メルカリでもそんなに安くなっていないのでやはりそれなりの需要がありそうである。

まず、気を付けなければいけないのはこの手法、基本裸のコール売りである。

プットを裸で売る人はあまりいないかもしれないが、要するにヘッジしないわけだ。

とは言え、圧倒的な勝率ながらときたま損失を被っているようで、サイトにはトレードのトータルの勝敗と損益はでているものの個別の損益は分からない。

ヘッジしないので損切りをいつするのかというのは重要であり、このあたりがキモになるが、本のレビューではこのあたりには言及されていなかったので分からない。

もっとも最近デルタをあてるという作業をやっているようだ。これにより収支が改善されている。

サイトを読んでみるとデルタヘッジという言葉ではなくデルタをフラットにする、ということを覚えたというような表現なのでもしかするとその概念自体がなかったのかもしれない。

と、ここでオプショントレーダーの方々にとっては当然この手法はともかくとしてオプション自体よくわかってないのでは?という疑念が湧くだろう。

しかし、オプション本を出している人はたくさんいるが本当に理解していると思われる人は意外に少なそうなので取り立てて騒ぐほどのことはないかもしれない。

いずれにせよトレードのアイデアになればいいので、もてはやされているということは単純なコール売りではなくなんらかの特別な聖杯が隠されているのかもしれない。

サイトやレビューをよく読んでみると(素直に本を買えば?)、

売るコールは3000円ほど離れた20円前後のものらしい

基本裸売り

相場が上昇していけばデルタヘッジをするようだ

いつ仕掛けるのか、利益確定のタイミング、デルタヘッジする場合としない場合の基準は?など具体的に実践するには情報が不足(素直に本買えば?)

1枚のオプションを年間60回も70回もトレードして70万ほどの利益ということは平均して4日程度で決済していることになり、かつ1回あたりの利益は1万円程度になる。

直近では無敗なので聖杯と言っていいのかもしれないが、20円程度のものが3日4日程度で毎回毎回半値になるわけがない。上がる場合だってあるだろう。

どの権利行使価格をどれくらい保有したのかの明細があった↓

 

core-net.jp

これをよく見ると保有期間が被っているものがある。つまり3枚程度を同時保有しており、保有期間も2週間前後が多いようだ。

1枚200万資金が必要で年率換算での利益は約40%と見積もられているが、これはこの期間の総利益に対してなので実際は3枚建てていたということであり、年率換算のリターンはその3分の1ということになりそうである。

 

ということで具体的な手法はどうあれ、リターンが少ない。仮に1枚当たりの必要証拠金が100万だとしても年利20%だと食指が湧く人はあまりいないのではないかと思う。

年利20%でも充分という人もいるかもしれないが、必ず保証されているわけではない。デルタヘッジをすることによって損失が回避できる場合もあるが、それはそういう相場状況であっただけでありデルタヘッジは万能ではない。

勝率が100%の期間もあり、44勝0敗とか、今年は無敗とか言われてしまうと確かに凄そうだ、聖杯かもしれないとなるのは想像に難くない。

そういうことで初心者の人たちは俄然興味が湧くというのも頷ける。

年利10%の利益がほぼほぼ安定的に上がると言えば聞こえはいいが、逆に言えばそれ以上は利益が見込めないとも言える。

オプションは富豪の投資法とも言われるが勘違いしてはいけない。

オプションをやって富豪になったという意味ではなく、富豪のように資金がある人がオプションで利益を上げ続けていけるというふうに捉えるべきで、100億の資産があれば年利5%でも5億である。

資産が200万しかない人が年利10%で20万、20%40万。

それでいいのかどうかは自分次第というわけだ。

とは言え、コール売り戦略はそのリターンの低さに目をつぶれば一種の聖杯と言えるのかもしれない。

勿論、これもやり方によってはなのでコール売り戦略というよりはその具体的なやり方があってはじめて聖杯と言うべきだろう。

という事で本を買うか、この投資助言会社の会員になるしかないようだ。

ん?どうやらコール売り戦略ではなく、この会社のマーケティング戦略にのせられているようだ。。。