手抜き投資改めご都合主義の期待売買

結果だけに一喜一憂するご都合主義の期待売買

ドル円レートとGDP

世の中円安円安の大合唱。

昔は1ドル360円だったから、それに比べるとだいぶ円高だよね、などと言おうものなら袋叩きにあうだろう。

ecodb.net

1980年当時のドル円226円。

1980年当時のGDPは約255兆円。

2021年のGDPは約541兆円なので約2.1倍に増加。

ドル円もざっくり2倍程度になっていて日本国の価値が増加したと考えると見事に合致。

ということは今年はやっぱり円安ですね。

しかしこれを1990年基準でみるとどうか?

1990年のドル円は144円。GDPは462兆円。そう考えるとやはり円安か。

これだけ円安がすすむとドルベースでのGDPは大きく減少しますよね?

 

news.yahoo.co.jp

《日本の名目GDP

1980年 1兆0870億ドル

1985年 1兆3845億ドル

1990年 3兆1037億ドル

1995年 5兆3339億ドル

2000年 4兆7312億ドル

2005年 4兆5719億ドル

2010年 5兆4954億ドル

2014年 4兆8463億ドル

日本経済は、1980年代は確実に成長していた。そして1995年に1ドル90円台の円高が続いたときGDPは約5兆ドルとなり、そこをピークにほとんど増えていないばかりか減っているのだ。

 

怖いのは各国との比較

アメリカのGDP

1995年 7兆4146億ドル

2010年14兆5266億ドル

 

 

見ればわかるように約2倍になっている。では、ほかの国はどうだろうか? 以下、主要国のドルベースの名目GDPを列記してみよう。

《中国のGDP

1995年 7570億ドル

2010年5兆9514億ドル

《ドイツのGDP

1995年 2兆5226億ドル

2010年 3兆2738億ドル

《イギリスのGDP

1995年 1兆1572億ドル

2010年 2兆2617億ドル

《イタリアのGDP

1995年 1兆1261億ドル

 

2010年 2兆0556億ドル

《ブラジルのGDP

1995年   7690億ドル

2010年 2兆1430億ドル

中国のGDPの伸びは驚異的で、なんと15年で約8倍になり、2010年に日本を抜いて世界第2位になっている。ブラジルも驚異的である。ただし、これら新興国を例外として、先進国ですら少なくとも1.5〜2倍の成長を遂げている。あのイタリアですら約2倍になっているのだから、いかに日本が成長していないかがわかる。

しかも、これはドルベースだけの話ではなく、円ベースで見ても、いまの日本のGDPは1995年と同水準であり、約20年間成長していない。

失われた20年とか30年とか言われていて日本が成長していないのは知っていたが、改めて各国と比較すると、成長していないどころか置いてけぼりをくらっていた。

イタリアでも約2倍。。。

 

むしろ円高でしょ、などと嘯いてすいません。