手抜き投資改めご都合主義の期待売買

結果だけに一喜一憂するご都合主義の期待売買

FXは丁半博打なのに99%が退場になるのは不思議なのか問題

今日も日がな一日投資の聖杯を探す旅に出ていた。。。

株とFXの違い?

さて、表題の件であるが、これは株にも言えるだろう。上がるか下がるかの勝率50%にも関わらずなぜほとんどの人がすっからかんになってしまうのか?

ほとんどの人が負け続けるわけではなく、勝ったり負けたりしながら結果資産の大半を失ってしまう。そう考えると株はそうでもないのでやはりFXに特有の事だと言えるかもしれない。まずFX,為替と言ってもいいだろうが、株とは根本的に違うものであるという点である。株というのは基本的に長期的に保有する性質のものである。なぜなら株を買うという行為は要するにその会社に投資する、その会社が将来大きく成長することを望んで、あるいは予測しているわけである。勿論倒産してゼロになるリスクもあるだろう。

一方為替は株とは違う。勿論長期的に円が上昇すると見込んで円を買う、あるいはドルを円を売る人もいるだろうが、これは単に価格を予想しているだけである。円が上昇するということはドルは下がっているわけで、特定の株式会社の成長を見込むこととは根本的に違う作業である。商品相場にも言えるが為替もいわゆるレンジ相場であることが多い。勿論トレンドを描くこともあるが、株は言わば上昇を目指して存在していると言っても過言ではなく、為替や商品とその点が根本的に違う点である。

上がるか下がるかの確率は50%だとしてもリターンは違う

また、表題の命題は言い換えれば勝率5割の賭けなのにほとんど退場するのはおかしいではないか?とも言い換えられるだろう。

しかし、本当におかしいのか?

そもそも勝率は5割だとしても、勝つときのリターンと負けた時の損失額が同じでなければ勝率5割といっても意味がない議論である。

仮に勝ちのリターン負けの損失が同額(額ではなく建て玉に対して)で、勝率は5割としたらこの賭けは長い目で見て利益があがるだろうか?(税金は考えない、スプレッドも含んだ損益率)

一見するとプラマイゼロになるようだが、数学的素養のない私はこれをケリー基準で判断する。

この賭けはオッズが要するに2倍の賭けになる。100円賭けて勝てば200円になり、まければゼロの賭けである。

さて、ケリー基準ではやはりプラマイゼロなので儲けもなければ損失もなくやるだけ時間の無駄となる。

丁半博打だとしても賭ける人間の裁量が大きく働き確率50%にならなくなる

ということはつまり、表題のなぜほとんどが負けるのか?と言えば単純に勝率が悪いということと、リターンと損失にギャップがあるということが考えられる。

要するに儲かる時より損失のほうがでかいというわけだ。

となると単純に考えて、だったらロスカット基準を利益確定基準より狭くすればよくね?となるのだが、そうそううまくいかないようだ。

相場はランダムウォークなどと言われるものの、その反面トレンドが長く続く事も多い。ランダムだというと同じ数字が出続けないと勘違いをしがちだが、ランダムだからこそ同じ数字が出続ける場合もあると言えるだろう。

トレンドとは逆の方向にロスカットし続ければどんどん損失が積みあがっていく。果たしてこのトレンドはいつ転換するのか?

あくまで丁半博打だと割り切って同じポジションをとり続けた結果そのうちトレンドが転換して利益が出続けるかもしれない。

そしてそれは誰にも分からない。損を出し続けた結果、途中でドテンする人もいるかもしれない。どっちにしろ丁半博打なのだから売りだろうが買いだろうが構わない。

しかし、ドテンした途端また逆にいくなんてことはよくある話である。

つまり、丁半博打だとは言うものの賭ける人間は丁半博打だなんて思わずに一定方向に賭けている。とは言え、いずれにしろ勝率は50%なんだから同じだと考えがちだが、上がるか下がるかが50%なのであって自分の勝率が50%だということではない。

上がる方に賭け続ければ的中率はおそらく50%近辺に収束するはずだが、ドテンしたりすればもはや的中率50%に収束するとは言えないだろう。

また、仮に的中率が50%だとしてもリターンをロスカットより多めにしておかなければ意味がない。

例えば日経平均の日々の騰落率の平均を長期にわたってとってみるとほぼほぼ0%あたりに収束する。

個別の株式で巨額の利益をあげられる人でも先物ではうまくいかないというのはよくある話だがそれは一体なぜなのか?

上がるか下がるかだけではなく上がる幅、下がる幅まで当てなければならない

結局単に値動きだけを追う価格当てゲームだと上がるか下がるかだけではなくどれだけ上がるかどれだけ下がるかまで当てる必要があり、そうなると上がるか下がるかの丁半博打というふうにはならないからだろう。

となれば機械的に買い続けるあるいは売り続ける、そしてロスカットをリターンより少なめにするしかないが、そんなことができる人間などいないはすだ。なんせ、それで儲かるなどという保証はどこにもない。

もし、下げトレンドにも関わらずFXや株は丁半博打だからと言って買い続けて何連敗もして資金が底をついた場合誰も同情しないだろう。

ということは要するにFXは丁半博打だとしても誰も丁半博打だと思って取引はしていないことになり、そうなると丁半博打なのに丁半博打として賭けていないのだから損するのも当たり前ということになるのかもしれない。

価格当てゲームとしてのFX

いずれにしろFXは価格当てゲームと化しており、価格当てゲームになるともはや丁半博打とは言えないだろう。丁半博打だとしてもそれは上がるか下がるかの確率が50%であり、自分の勝率が50%であることにはならず、利益確定をどこにおくのか、ロスカットの水準をどうするのか?あるいは資金の何パーセントを賭けていくのか?聖杯を見つけるのは難しいようである。

レバレッジロスカット

また、忘れてならないのはFXはレバレッジがかかっているという点である。この点株式とは決定的な違いがある。

これは先物やオプションなどにも言えるが下手をすると借金を背負ってしまうかもしれない。利益がでるときはいいが損失をだすときもレバがかかっていることをともすると忘れがちである。

少ない資金で大きく取引できるということはそれだけリスクを大きくとっているということでもあり少なく見える損失でも実は自分の資金量に対しては大きかったりするのだが、そういうことは実際損してみないと気付かない。

株では10%の損失は10%だが、FXや先物の場合はそれが何倍何十倍になるということである。資金が無尽蔵にあるなら別だが資金が少なければ少ないほど、いざ相場が逆に動いてトレンドを形成されれば一気に資金が底をつくことになりかねない。

いずれ相場は反転するだろう、なんせ丁半博打なのだから。しかし反転した時は時すでに遅し、反転した頃には資金が底をついている。

結局資金に対してリスクを取り過ぎているということになるだろう。

上がったり下がったりのレンジ相場がずっと続いてくれないとこの手法はかなり危ないことが分かる。丁半博打と言いながらレンジ相場を期待するわけである。

でなければ資金量に対して賭け金を少なめに設定するしかない。

と、FXをまったくやらないFXの素人が申しております。